投資の世界で必ず出てくる格言が「卵は一つのカゴに盛るな」。全部の卵を一つのカゴに入れて落としたら全滅、分けておけば被害は一部で済む――という分散の話です。当たり前のようで、実践となると意外とできていない人が多いんです。
一点集中の何がこわいか
たとえば全財産を一つの会社の株に入れたとします。その会社が好調ならいいですが、もし不祥事や業績悪化が起きたら?
- 資産の大部分が一気に目減りする
- 取り返すのに何年もかかることがある
- 精神的にも耐えられず、底値で手放しがち
集中は当たれば大きいが、外れたときの傷も深い。これが一点集中の本質です。
分散の3つの軸
ばらけさせ方にはいくつかの方向があります。
1. 資産の種類で分ける(値動きの違うものを組み合わせる)
2. 地域で分ける(一つの国に偏らせない)
3. 時間で分ける(一度に買わず、買う時期をずらす)
この3つを意識するだけで、どこか一つが下がっても全体への打撃を和らげられます。
時間の分散はとくに効く
一度にまとめて買うと、その日が高値だった場合に苦しくなります。買う時期を分けると、高いときは少なく、安いときは多く買うことになり、平均購入価格がならされやすくなります。
分散しすぎにも注意
ただし、なんでもかんでも増やせばいいわけではありません。
- 中身が似たものを大量に持っても分散になっていない
- 管理しきれない数は、把握できず逆効果
大事なのは数ではなく、値動きの異なるものを組み合わせること。
分散は「大きく勝つ」ためではなく「大きく負けない」ための知恵です。長く続けるほど、この守りの発想がじわじわ効いてきます。

