なぜ最初の革小物にコインケースが向くのか
レザークラフトを始めるとき、いきなり財布やバッグに挑むと革も時間も大量に消えます。コインケースは手のひらサイズで革の使用量が少なく、縫う距離も短いので、一通りの工程を一日で経験できます。失敗しても材料費は数百円です。
用意するもの
- ヌメ革(厚さ1.5mm前後):A5サイズもあれば足りる。手芸店のはぎれコーナーが安い
- 菱目打ち(4mm幅)とゴム板:縫い穴を等間隔であけるための道具。これがあると仕上がりが段違い
- 手縫い針2本とロウ引き糸:革は2本の針で交互に縫う「サドルステッチ」が基本
- ホック(バネホック)と打ち具:フタを留める金具
- トコノール:革の裏側や切り口をなめらかにする仕上げ剤
手順は5ステップ
1. 裁断:縦18cm×横9cmほどの長方形を1枚切る。カッターは一気に引かず、定規を当てて2〜3回なぞって切ると断面がきれい
2. 折り目を決める:下から7cm、さらに7cmで折ると、本体とフタになる。折る前にヘリ落としで角を削ると上品に見える
3. 菱目で穴をあける:縫う線をディバイダーで引き、菱目打ちを木づちで叩いて穴を連続させる。ここを丁寧にやると後が全部ラクになる
4. サドルステッチで縫う:糸の長さは縫う距離の約4倍。2本針を左右から通し、ひと針ごとに軽く締める
5. ホックを打って仕上げ:位置を合わせて打ち具で固定。切り口にトコノールを塗り、布で磨いて完成
きれいに見せるコツ
- コバ(切り口)の処理を妥協しない:ここが整っているだけで「手作り感」が「クラフト感」に変わる
- 糸の始末は2〜3針戻し縫いして裏で切る。ライターで糸端を軽くあぶると解けにくい
- ヌメ革は使ううちに飴色に変化する。作った直後より半年後のほうが愛着が出るのが革の面白さ
最初の一個は穴の間隔がずれたり、ステッチが斜めになったりします。それでも自分で縫った革は手になじみ、レジで小銭を出すたび少し気分が上がります。慣れたら同じ型でカードケースにも応用できます。
