マスクを外した瞬間に、自分のにおいが気になる。歯みがきをしているのに、朝の口の中が不快。歯ぐきから血がにじむことがある。こうした悩みは、口の中の状態が関係している場合が多いとされています。
口臭と歯ぐきの状態は切り離せません。歯と歯ぐきのすき間に汚れが残ると、においの原因になる物質が作られやすくなります。つまり対策の中心は、消すことより残さないことです。
この記事でわかること
- 口臭と歯ぐきの状態がつながる理由
- 磨き方で直すべき点
- 歯ブラシだけでは届かない場所の手入れ
- 受診を考えたほうがよい目安
「においを消す」より「汚れを残さない」
においを香りで覆う方法は、その場をしのぐには役立ちます。ただ、原因が残っていれば戻ります。順番としては、汚れを落とす習慣を整えるほうが先です。
歯ぐきの炎症は、痛みが出にくいまま進むことがあります。自覚がないうちに進むからこそ、毎日の手入れと定期的な確認の組み合わせが大切だと言われています。自分の状態は見ただけでは分からないため、判断は歯科で確認してください。
磨き方で直すべき点
同じ時間磨いていても、当て方で落ちる量が変わります。意識するのは三点です。
- 毛先を、歯と歯ぐきの境目に向けて斜めに当てる
- 大きく動かさず、小さく細かく動かす
- 力を入れず、毛先が広がらない程度にとどめる
強くこすると、汚れが落ちる前に歯ぐきや歯の表面を傷めることがあります。磨いた感覚が強い磨き方は、必ずしも落ちている磨き方ではありません。
磨く順番を決めておくのも有効です。右の奥から手前へ、次に内側へ、と回る順を固定すると、磨き残しの場所が減ります。
歯ブラシの選び方と交換
- 毛の硬さは、歯ぐきの状態に合ったものを選ぶ
- 頭の大きさは、奥歯の奥まで届く大きさにする
- 毛先が広がってきたら交換する
毛先が開いた歯ブラシは、当てたい場所に届きません。交換の目安は使い方によって変わるため、見た目で判断するのが分かりやすいです。
歯ブラシが届かない場所の手入れ
歯と歯の間は、毛先が入りにくい場所です。ここを放置すると、においの原因が残りやすくなります。
- デンタルフロス:歯と歯の間がせまい場所に向く
- 歯間ブラシ:すき間が広い場所に向く。無理な太さを入れない
- どちらを使うかは、口の状態によって変わる
始めたころは血がにじむことがあります。続けるうちに落ち着く場合もありますが、強い痛みや出血が続くときは無理に続けないでください。道具の太さや使い方は、歯科で見てもらうのが確実です。
舌とうがいの位置づけ
舌の表面にも汚れがつきます。専用の道具で、奥から手前へやさしく動かすのが一般的な方法です。強くこすると舌を傷めるため、力加減には注意が必要です。
洗口液は、歯みがきの代わりにはなりません。汚れを落としたあとに使う補助として考えます。刺激が強く感じる場合は、刺激の少ないタイプを選ぶという考え方もあります。
生活の中でできること
- 水分をとり、口の中が乾いた状態を続けない
- よく噛んで食べる。噛むことが口の中の環境に関わるとされています
- 喫煙は口の中の状態に影響するとされ、見直す価値がある
- 寝る前の手入れを省かない
受診を考えたほうがよい目安
次のような変化があるときは、自宅のケアだけで様子を見ないほうがよいとされています。
- 歯ぐきから血が出る、腫れている状態が続く
- 歯が動く感じがする、かみ合わせが変わった
- 手入れをしても、においが強い状態が続く
- 冷たいものや甘いものが以前より痛む
- 口の中が乾く状態が続く
口臭の原因が口の中以外にある場合もあります。歯科で問題が見つからないのににおいが続くときは、別の科での相談が必要になることもあります。いずれにしても、最終的な判断は歯科医師などの専門家や医療機関に確認してください。
続けるための工夫
- 夜の手入れだけは省かないと決める
- フロスを洗面台の見える場所に置く
- 旅行用の道具を一式作っておき、外出中も崩れないようにする
- できなかった日を数えず、続いた日を数える
完璧にやろうとすると、一度崩れたときに全部やめてしまいがちです。夜だけは必ず、という最低ラインを決めておくと戻りやすくなります。
よくある質問
Q. 電動歯ブラシに替えれば解決しますか
道具が変わっても、当てる場所が外れていれば同じです。当て方を歯科で確認したうえで使うと、力を入れすぎない点では利点があります。
Q. 洗口液だけで済ませてよいですか
汚れを物理的に落とす工程の代わりにはならないとされています。補助として使ってください。
Q. どれくらいで変化を感じますか
状態によって差が大きく、期間は言い切れません。変化が乏しいまま続く場合は、原因の確認のために歯科で相談してください。
まとめ
口臭と歯ぐきの対策は、当て方を直す、届かない場所を手入れする、舌と乾燥にも目を向ける、の三点です。そのうえで、状態の判断と必要な処置は歯科医師などの専門家に確認してください。