画面いっぱいに警告が出て、ウイルスに感染しましたという文字と電話番号が表示される。驚いてクリックしてしまい、そこから本当の被害が始まる。こうした手口は、技術の弱点より人の焦りを狙っています。
セキュリティソフトは必要ですが、それだけで守りきれるものではありません。感染のきっかけは、実のところ数が限られています。入口を知り、そこに習慣で蓋をするほうが確実です。
この記事でわかること
- 感染のきっかけになりやすい入口の種類
- 今日から変えられる5つの習慣
- 偽の警告画面と本物の通知を見分ける考え方
- 感染が疑われるときに踏むべき手順
- 家族で共用するパソコンでの注意点
こんな人に向いています
- セキュリティソフトを入れただけで安心している人
- 怪しいメールを開いてしまい、不安を抱えている人
- 更新のお知らせをいつも後回しにしている人
- 家族と一台を共用していて、対策の決め方に迷っている人
感染のきっかけは限られている
入口が分かれば、見張る場所も決まります。おもな経路は次のとおりです。
- メールやメッセージの添付ファイル、本文中のリンク
- 検索結果や広告から入った偽のダウンロードページ
- 正規でない配布元から入れたソフトや、便利そうな拡張機能
- 更新されていない古いソフトの弱点を突かれる
- 持ち主の分からないUSBメモリの接続
どれも、本人が何かを開く、入れる、つなぐという操作を挟んでいます。つまり、手を止める習慣が効きます。
習慣1 更新をためない
古いまま使い続けることが、いちばん静かな危険です。更新には、見つかった弱点をふさぐ修正が含まれているのが一般的です。
- 自動更新を有効にしておく
- 再起動を求められたら、その日のうちに済ませる
- 使っていないソフトは消す。更新されないまま残るほうが危ない
- サポートが終わった古い環境は、使い続けない
習慣2 メールと警告画面を疑う
届いたものを疑う癖は、技術的な対策より効きます。
- 心当たりのない添付は開かない。請求書や配送通知をかたる手口が多い
- リンクは文字ではなく、実際の宛先を確かめてから開く
- 送信元のアドレスを、文字の並びまで見る
- 急がせる文面は、まず疑う。期限や警告で判断を急がせるのが典型
- ブラウザに出た警告画面は、サイトが出しただけの可能性がある。電話番号には連絡しない
本物の通知は、あなたに電話をかけさせません。番号が出た時点で疑ってよいとされています。
習慣3 ソフトの入手元をそろえる
同じ名前のソフトが、まったく別の中身で配られていることがあります。
- 公式サイトか、端末に用意された配布の仕組みから入れる
- 検索結果の上部に出た広告リンクからは入れない
- 無料ソフトの導入画面で、同時に入る別のソフトの選択を外す
- 拡張機能は数を絞り、使わなくなったら削除する
習慣4 パスワードと二段階認証
感染そのものを防ぐ話ではありませんが、被害の広がりを止めるのはここです。
- 同じパスワードを複数のサービスで使い回さない
- 大事なサービスには二段階認証を設定する
- パスワードをブラウザだけに任せず、管理の仕組みを決める
- 使っていないサービスは退会し、残った情報を減らす
習慣5 バックアップを別に持つ
ファイルを暗号化して使えなくする被害では、復旧の決め手がバックアップの有無になります。
- 大事なデータは、少なくとも二か所に置く
- うち一か所は、常時つながっていない場所にする
- 戻せるかを、ときどき実際に試す
感染が疑われるときの手順
慌てて操作を続けると、被害が広がります。順番を決めておくと落ち着いて動けます。
- まずネットワークから切り離す。無線を切り、有線なら抜く
- 画面の警告に書かれた番号やリンクには、絶対に連絡しない
- 別の安全な端末から、使っているサービスのパスワードを変える
- セキュリティソフトで検査する。入れていないなら、別端末で入手してから持ち込む
- 金融機関の情報を入力してしまった場合は、その窓口に連絡する
- 業務で使う端末なら、自分で判断せず管理者に報告する
判断に迷う場合は、公的な相談窓口や専門の事業者に確認してください。原因が分からないまま使い続けるのが、いちばん避けたい状態です。
家族で共用する場合
- 利用者ごとにアカウントを分け、管理者権限は普段使わない
- 子どもが使う環境では、ソフトの追加に制限をかける
- 怪しい画面が出たら、押さずに呼ぶというルールを決めておく
よくある質問
Q. 無料のセキュリティ機能だけで足りますか
基本的な機能は備わっているとされています。重要なのは有効になっているか、更新されているかです。複数のソフトを同時に入れると不具合の原因になるため、一つに絞ります。
Q. 警告音が鳴り続ける画面が出ました
サイトが音と文字で演出しているだけの場合が多いとされています。タブを閉じるか、ブラウザを終了します。表示された番号には連絡しないでください。
Q. メールの添付を開いてしまいました
すぐにネットワークから切り離し、検査します。入力した情報があれば、該当サービスのパスワードを別端末から変更します。
Q. スマホも同じ対策が必要ですか
必要です。更新をためない、配布元をそろえる、権限の求めを読む。考え方はパソコンと変わりません。
まとめ
- 感染の入口は限られている。開く・入れる・つなぐの前に手を止める
- 更新と二段階認証とバックアップが、被害を小さくする土台
- 疑わしいときはまず切断し、表示された連絡先は使わない