訃報は前触れなく届きます。そのとき作法が分からず慌てるより、基本だけでも知っておくと、落ち着いて故人を見送れます。完璧を目指さず、失礼にならない線を押さえましょう。

服装の基本

弔事では地味で控えめが大原則です。

  • 男性は黒のスーツに白いシャツ、黒いネクタイ・靴下・靴
  • 女性は黒のワンピースやアンサンブル、黒のストッキング
  • 光る装飾、金具、派手な時計は外す
  • 結婚指輪以外のアクセサリーは基本つけない(真珠は例外として可)

お通夜に急いで駆けつける場合は、地味な平服でも失礼にあたらないとされています。

香典の包み方とマナー

  • 表書きは宗派が分からなければ「御霊前」が比較的広く使える(浄土真宗では「御仏前」)
  • 薄墨の筆ペンで書くのが丁寧(悲しみで墨が薄まった、という意味)
  • 新札は避ける(不幸を待っていた印象になるため。一度折り目をつける)
  • 袱紗(ふくさ)に包んで持参し、受付で取り出して渡す

金額は故人との関係で変わりますが、友人なら五千円前後が一つの目安です。

お悔やみの言葉

受付や遺族に声をかけるとき、短く控えめにします。

  • 「このたびはご愁傷さまです」「心よりお悔やみ申し上げます」
  • 長々と話さない。遺族は疲れています
  • 「重ね重ね」「たびたび」などの重ね言葉は不幸が続くことを連想させるので避ける
  • 「死ぬ」「生きていた頃」などの直接的な表現も控える

焼香の所作

宗派で回数は違いますが、迷ったら前の人に合わせれば十分です。

  • 順番が来たら遺族と祭壇に一礼
  • 抹香を額の高さまで掲げて香炉にくべる
  • 合掌して一礼し、下がる

回数にこだわるより、心を込めた所作の方が大切です。形式を完璧にこなすことより、故人を悼む気持ち。それが伝われば、多少の作法の違いは問題になりません。