「安芸の小京都」と呼ばれる広島県竹原市。製塩と酒造で栄えた町には、白壁や格子戸、なまこ壁の家並みが今も守られています。国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれた町並みの見方と歩き方、産業が育んだ歴史、大久野島など周辺スポットまでを紹介します。
広島県竹原市は、「安芸の小京都」とも呼ばれる瀬戸内海に面した歴史ある町です。かつて製塩や酒造で栄え、その繁栄を物語る古い町並みが、今も暮らしの場として大切に守られています。
竹原の町並み保存地区を歩いてまず目に入るのは、白壁や格子戸、なまこ壁の家並みです。意匠は家ごとに少しずつ異なり、同じように見えて実は違う。その差に気づきはじめると、通り一本の歩き方が変わってきます。国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、景観が意識的に守られてきた町であることが、路地の静けさからも伝わってきます。
もうひとつ押さえておきたいのが、この町並みが観光のために作られたものではないという点です。塩と酒という産業の富が立派な建物を建てさせ、その蓄積が結果として今の風景になりました。歴史の筋道を知って歩くと、江戸時代の面影が単なる古さではなく、町の選択の跡として見えてきます。
この記事でわかること
- 竹原が「安芸の小京都」と呼ばれる理由と町並みの特徴
- 製塩と酒造が町の景観をかたちづくった背景
- 白壁やなまこ壁など、建物の見どころの見方
- 大久野島や普明閣など、あわせて巡りたい周辺スポット
こんな人に向いています
- 古い町並みや歴史的建造物をじっくり見たい方
- 落ち着いた風情のある町をゆっくり歩きたい方
- 酒造や製塩といった産業の歴史に関心がある方
- 写真映えする町歩きを楽しみたい方
製塩と酒造で栄えた竹原
竹原は、瀬戸内の温暖な気候を生かした製塩と、良質な水を生かした酒造で栄えた町として知られています。どちらも土地の条件に根ざした産業で、立地がそのまま町の性格を決めたと言えます。
- 製塩によって町が栄えた歴史があるとされます
- 酒造の町としても知られ、酒蔵が残るとされます
- 産業の繁栄が、立派な町並みの形成を支えたと考えられています
町並み保存地区を歩く
保存地区には、伝統的な意匠をもつ建物が立ち並び、歴史を感じる路地が続きます。通り全体の調和が保たれているため、一軒ずつ見ても、通りとして眺めても絵になると評されています。
- 白壁や格子戸、なまこ壁の美しい家並みが続きます
- 歴史的な建物が公開されている場所もあるとされます
- 石畳や路地のつくりが、当時の雰囲気を今に伝えます
建物の意匠に目を向ける
町歩きの楽しさは、細部に気づけるかどうかで変わります。格子の組み方、軒の出方、壁の仕上げ。どれも家の格や用途、建てられた時期によって違いが出るとされ、見比べるほどに差が分かってきます。
なまこ壁は、平瓦を張って目地を漆喰で盛り上げた仕上げとされ、装飾と実用の両面をもつと言われています。白壁とのコントラストが町並みの印象を決めている要素のひとつです。
「安芸の小京都」と呼ばれる理由
京都に似ているという意味で語られることが多い呼び名ですが、実際に歩くと、竹原には竹原の落ち着きがあると感じられます。碁盤目状に整った通りと、過度に賑わわない静けさ。その組み合わせが、京都を思わせる趣として語り継がれてきたとされています。
高台から町を見下ろすと、屋根の連なりとして町並みの秩序が見えてきます。平面と高所の両方から眺めると、この町の構造が立体的に理解できます。
周辺の見どころ・一緒に巡りたいスポット
- 西方寺・普明閣:高台に建つ舞台造りのお堂で、町並みを見下ろす眺めで知られます
- 松阪邸:塩田経営などで栄えた家の邸宅とされ、竹原らしい商家建築を今に伝えます
- 竹原市歴史民俗資料館:竹原の歴史や産業を紹介する施設として親しまれています
- 大久野島:竹原市の忠海港からフェリーで渡る島で、多くのうさぎが暮らすことで知られます
注意したいこと
- 保存地区は人が暮らす生活の場です。私有地に立ち入らず、窓や玄関への撮影には配慮してください
- 公開施設の開館日や見学方法はそれぞれ異なります。訪問前に公式サイト・観光協会サイトでご確認ください
- 普明閣など高台の建物へは階段や坂道を上ることになります。歩きやすい靴を選んでください
- 石畳や段差があるため、足元に注意しながら歩いてください
- 大久野島へのフェリーは運航状況が変わることがあります。各事業者の公式情報をご確認ください
- 静かな町並みです。大きな声や音を控えると、町の雰囲気そのものを楽しめます
よくある質問
Q. 町並み保存地区はどのくらい歩けますか。
保存地区はまとまった範囲に広がっているとされ、路地を折り返しながら歩けます。立ち寄る施設の数や高台まで上るかどうかで必要な時間は変わります。所要時間の目安は観光協会サイトなどでご確認ください。
Q. 建物の内部も見学できますか。
歴史的な建物が公開されている場所もあるとされています。ただし公開されているのは一部で、日によって見学できない場合もあります。見学の可否や方法は各施設の公式情報で事前にご確認ください。
Q. 現地まではどう行けばよいですか。
鉄道ではJR呉線の竹原駅が最寄りとされ、駅から保存地区まで歩いて向かえるとされています。車では山陽自動車道の河内ICや西条ICなどが利用しやすいとされています。駐車場の場所や利用条件は公式案内をご確認ください。
Q. 竹原とあわせて回るなら、どこがおすすめですか。
高台の普明閣は町並みを見下ろす眺めで知られ、保存地区の歩きとつながりがよい場所とされています。歴史をもう少し知りたい方には竹原市歴史民俗資料館、趣向を変えたい方には忠海港からフェリーで渡る大久野島が候補になります。
まとめ
- 竹原の町並みは、製塩と酒造で栄えた富が景観として残ったものです
- 白壁やなまこ壁、格子戸の意匠を見比べると、通り一本の見え方が変わります
- 普明閣からの眺めや大久野島とあわせれば、瀬戸内らしい一日の旅になります
※最新情報は各公式サイト・観光協会サイトでご確認ください。