防災リュックの中身リストはネットにあふれていますが、全部入れると20kg近くになり、現実には背負って逃げられません。大切なのは「最初の数時間〜1日を生き延びる」ことに絞ること。視点を整理します。
重さの上限を決める
背負って走れる重さは、一般に男性で15kg、女性で10kg、高齢者はもっと軽くが目安。まずこの上限を決め、その範囲で優先度の高いものから入れます。重いものを諦める勇気が必要です。
絶対に外せないもの
命に直結する最優先グループ。
- 飲料水(500mlを2〜3本。重いが妥協できない)
- 携帯トイレ(数回分。意外と忘れがち)
- モバイルバッテリーと充電ケーブル
- 常備薬・お薬手帳のコピー
- 現金(小銭多め。停電だと電子決済もATMも使えない)
- ホイッスル(がれきの下で助けを呼ぶ最後の手段)
あると生き延びやすいもの
次点グループ。重さと相談して入れます。
- 携帯ラジオ(手回し充電式が便利)
- ヘッドライト(両手が空く。懐中電灯より実用的)
- アルミの保温シート(軽くてかさばらず、保温力が高い)
- 軍手、簡易マスク、ウェットティッシュ
- 食料は軽量なゼリーや栄養補助食品を少しだけ
人によって変わるもの
- 乳児がいればミルク・オムツ
- 持病があれば予備の薬を多めに
- メガネの予備、コンタクト用品
- 生理用品
この「個別最適」こそ、市販の防災セットでは補えない部分です。
玄関に置いておく
どんなに完璧でも、奥にしまって取り出せなければ意味がありません。玄関やすぐ持ち出せる場所に。そして年に1〜2回は中身を出して点検し、賞味期限や電池の劣化をチェックしましょう。一度背負って歩いてみると、重さの感覚がつかめます。重すぎたら、減らす。それも立派な備えです。

