在宅勤務になって、夕方に立ち上がると腰が固まっている。歩数計を見ると、一日が数百歩で終わっている。ジムに通うほどの気力はないけれど、このままでいいとも思えない。そんな状態が何カ月も続いている人は多いはずです。
在宅で減っているのは、運動ではありません。駅までの歩き、階段の上り下り、乗り換えの立ち時間といった生活の中の移動です。失われたのが移動なら、取り戻すのも移動でかまいません。特別な器具も着替えも要りません。
この記事でわかること
- 在宅勤務で実際に減っている動きの正体
- 朝の5分で体を起こす簡単な流れ
- 仕事の合間に挟める、人目を気にしない動き
- 座り方と机まわりの環境を整えるこつ
- 三日で終わらせないための仕組みづくり
こんな人に向いています
- 在宅勤務になってから体が重いと感じている人
- 運動を始めてもいつも三日で止まってしまう人
- 肩や腰のこわばりが夕方に出る人
- 着替えや移動が必要な運動は続かないと分かっている人
減っているのは運動ではなく生活の動き
通勤には、歩く、階段を使う、立って待つ、荷物を持つといった動きが自然に入っていました。これらがまとめて消えたのが在宅勤務です。
- 立ち上がる回数が減り、脚の筋肉を使う機会が減る
- 同じ姿勢が続き、背中と首のこわばりが残る
- 外に出ないため、日中に明るい光を浴びる時間も減る
だから対策も、まとまった運動を一回入れるより、小さな動きを一日に散らすほうが相性がよいとされています。
朝の5分で体を起こす
起きてすぐは体が固く、無理に強い動きを入れると痛めやすくなります。関節を動かして温めることを目的にします。
- 大きく深呼吸しながら、肩を前後に回す
- 首をゆっくり左右に倒し、呼吸を止めない
- 立って、かかとの上げ下げをゆっくり繰り返す
- 椅子に手を添え、浅く腰を落とす動きを数回
- 最後に、背伸びをして体の前側を伸ばす
回数は決めず、気持ちよく動く範囲で止めます。痛みが出る動きはその場でやめてください。
仕事の合間に挟む小さな動き
まとまった時間を取ろうとすると、忙しい日に飛びます。作業の切れ目に紐づけるほうが残ります。
- 会議の音声だけの時間に、立って足踏みをする
- 一時間ごとに立ち上がり、その場でかかとを上げ下げする
- 飲み物を取りに行くとき、遠回りして家の中を一周する
- 画面を見続けたら、窓の外など遠くを数十秒眺める
- 手首と指を開いて閉じる動きを挟む
動きを時間で管理せず、行動に紐づけると忘れにくくなります。会議が終わったら立つ、と決めるだけで十分です。
座り方と環境を整える
動く量を増やすより先に、同じ姿勢で固まらない環境を作るほうが効きます。
- 画面の上端を目の高さあたりに合わせ、首が前に落ちないようにする
- 足の裏が床につく高さに座面を調整する。届かないなら台を置く
- 背もたれに寄りかかりきらず、骨盤を立てて座る時間を作る
- 机の上に物を置きすぎず、立ち上がる動線をふさがない
- 日中に一度、外の光を浴びる時間を作る
続ける仕組みを作る
意志で続けるのは難しいものです。環境と記録で支えます。
- 予定表に短い枠を入れ、会議と同じ扱いにする
- やった日だけ印をつける。内容は書かず、印だけにする
- 家族や同僚に宣言し、一言報告する相手を作る
- できなかった日を責めず、翌日に同じことをする
無理をしないための注意
運動は体調によって向き不向きがあります。次に当てはまる場合は、自己判断で強度を上げないでください。
- 腰や膝、首に痛みがある、または過去に治療を受けた
- 血圧や心臓、関節について通院や服薬をしている
- 妊娠中、または産後で体調が戻りきっていない
- 立ち上がったときにめまいやふらつきが出る
動いている最中に痛み、強い息切れ、胸の圧迫感が出たら、すぐに中止します。自分の体に合う範囲や強さは条件によって異なるため、不安があるときは最終的に医師や理学療法士などの専門家、公的機関の情報に確認してください。
よくある質問
Q. 5分では足りない気がします
足りるかどうかより、毎日できるかどうかが先です。続いて物足りなくなってから、時間や回数を増やすほうが無理がありません。
Q. 何日くらいで変化を感じますか
体の感じ方には個人差があります。体重の変化より、夕方の肩や腰の軽さ、寝つきの様子といった自分の感覚を目安にしてください。
Q. 一日のうちいつやるのが効率的ですか
時間帯よりも、生活の決まった行動に紐づけることのほうが続きやすいとされています。起床後や会議後など、自分の生活で崩れにくい場面を選びます。
Q. 器具を買ったほうが早いですか
使い続けられるなら助けになります。ただし置き場所が遠いと使用頻度が落ちるため、机から手の届く範囲に置けるものから試すのが現実的です。
まとめ
- 在宅で減ったのは運動ではなく、通勤に含まれていた生活の動き
- まとめて運動するより、小さな動きを行動に紐づけて散らす
- 痛みや持病がある場合は強度を上げず、専門家や公的機関に確認する